情報子概論 Ⅱ-4. 情報子というフレームワーク

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Ⅱ. 情報の本質『情報子』
4. 情報子というフレームワーク

ここで「情報子」という言葉を作ることにする。遺伝子、模倣子、という言葉で扱われる情報の基本単位は全て生物⇔生物で伝達される情報群である。それでは情報の進化を解釈していく上での例外が多くなり過ぎる。生物⇔無生物、無生物⇔無生物、での情報伝達も現実に存在している。理論の上で情報を考察する場合にも不便である。それら生物or無生物を問わず、現実or理論におけるあらゆる情報の基本単位を「情報子」と呼び、情報子の集合によって構成(合成)されたモノを「情報体」と呼ぶことにする。

情報子の定義
 「情報子とは、あらゆる情報の基本単位である。」

例えば、リンゴを見たことがない人にリンゴのことを説明するとき、あなたはどのような情報を相手に伝達するだろうか。大抵の人は「秋に収穫される赤くて丸い果物」と説明するだろう。そのとき、あなたから相手に伝達された情報子は下記のようになる。

リンゴを説明する情報子: 「赤色」「果物」「球形」・・・など。
青リンゴを説明する情報子:「緑色」「果物」「球形」・・・など。
バナナを説明する情報子: 「黄色」「果物」「細長」・・・など。
ポストを説明する情報子: 「赤色」「四角」「郵便を入れる箱」・・・など。
 (※情報子の簡易例。本来はもっと細かい単位になる)

もしあなたの説明したいリンゴが青リンゴであった場合は「赤色」という情報子が「緑色」に替わって伝達される。バナナやポストを説明するときも同様に「形状」や「用途」などの情報子が異なっていたり加えられたりする。異なった複数の情報子を組み合わせることによって情報体を構成することができる。遺伝子の場合は遺伝子の組み合わせによって(ないしはスイッチのオンオフによって)特定たんぱく質の合成を行い、それによって生物の構造を設計している。

一般的に人間が現実だと思い込んでいるモノは全て情報子である。「日時」も「国家」も現実には存在しない。地球には日付変更線も国境線も現実には引かれていない。それらはあくまでも人間の概念でしかない。時間も錯覚である。「国家」が在るという認識に従っていることで、我々の頭の中にのみ「国家」は存在している。世界中のヒトが「国家は存在しない」と考えれば、実際に国家はなくなってしまう。

我々が知覚しているモノも光や音の刺激を視覚や聴覚で受容して脳で処理した疑似現実でしかない。色覚異常を例に挙げれば、自分の見ている赤色と他者の見ている青色は全く別色かもしれないが、それを確かめる方法はない。人間は現実を直接に体験/認識することはできない。肉体は現実世界に在ってもいわゆる精神は、外部刺激を脳内で情報処理して再構成された疑似現実の中に在る。

 →情報子概論 Ⅲ-1. 『平家物語』とエントロピー増大則へ続く

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